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秋桜の詩
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作詞 くろちゃん |
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秋桜祭りには
帰れるからって
電話くれたのは
まだ二週間前
田舎の小さな
駅のホームで
またひとつ各駅
電車を見送る
いちめんに広がる
なだらかな丘に
赤やピンクの秋桜が
波のように揺れる
揺れる揺れる
わたしの想いにも似て
季節は惑うことなく
移ろってゆくのに
吹く風が襟元に
寂しさを運ぶ
一輪だけの秋桜が
咲き遅れた線路道
早い最終が出る
誰もいないホームに
伸びる影は秋の
静けさだけを残し
どこまでも続く
夕陽の丘に
黄昏染まる秋桜が
慰めるように咲いて
咲いて咲いて
わたしの恋心映し
いつか色あせてゆく
花たちの憂鬱
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