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忘却
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作詞 くろちゃん |
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西日だけが入る部屋で
たくましく花を咲かせた
沈丁花の鉢植え今年も
薄桃の花を咲かせてます
外階段の靴音だけで
あなたとわかったあの頃
今はもう聞こえるはずない
でも片隅で待っている音
あなたが教えてくれたこと
安いワインの選び方と
換気扇のはずし方の
たったふたつだけだけど
心から心から愛おしい
あなたのすべてをまだ
忘れることはできない
忘れることはできない
郵便受けの名前もまだ
あなたのままにしています
あなたに結びつく便りが
届く気がして待ってます
今朝 大家さんが来ました
このアパートを取り壊すと
あなたとわたしのすべてが
もうすぐ粉々になるのです
心から心から愛おしい
あなたのすべてをもう
忘れることにします
忘れることにします
今度の部屋は朝陽が当たり
沈丁花の花も喜びそうな
階段の音も響かないような
表札の名前も自分にします
心から心から愛おしい
あなたのすべてをもう
忘れることにします
忘れることにします
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