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岬の入り江にて
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作詞 くろちゃん |
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月あかりに揺れ
キラキラと光る波
静かな入り江の
小さな桟橋から
ひとり漕ぎ出す
木の葉の舟で沖へ
すべるようにして
潤む月に向かって
小さな波間に
ゆらり揺れて揺られて
暗い海のはるか
水平線の彼方
夜空のスクリーン
映し出される女神
手を伸ばしても
届かない微笑に
美しい歌声を
聴かせてください
この夜が明ける
そのときまでずっと
月あかりに浮かぶ
なだらかな峰には
いつか過ぎてきた
やわらかな温もりが
入り江に流れ込む
透きとおるせせらぎと
このかぐわしい香り
かすかに吸い込む風
岸からの坂道を
息切らしてゆっくりと
たどり着く頂に
美しく咲くと信じて
可憐で小さく繊細な
名もない花一輪
この海と野の風景
朝陽を静かに待とう
美しい歌声を
ピアノの音階にのせて
優美に甘く切ない
ノクターンのように
美しい歌声よ
ソプラノの響きよ
優しい子守唄に
揺られ眠りつくまで
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