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ゆく夏
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作詞 くろちゃん |
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鈴虫の羽音がチリリンと
ゆく夏の背中あと押ししてる
吹く風が網戸越しの茶の間の
蚊取線香の煙を揺らす
軒下の風鈴がチリリンと
ゆく夏に忘れられて泣いてる
誰かの慕情とどこか似ている
暑い日射しが映した蜃気楼
ひと夏を過ごした夢のときが
残してくれたものといえば
ひと夏の出来事を混ぜ合わせて
クルクルまわる夜店の風ぐるま
あなたからの電話チリリンと
ゆく夏を惜しむように呼んでる
淋しい気持ちに包まれるのは
悲しみを予感したからでしょう
くる秋を待つだけの部屋には
ぬけがらみたいな浴衣がフワリ
くる秋をあつめた風が揺らす
ひざ抱えそれを見ている空蝉
この夏を焼き付けたフィルムには
いつまでも色あせないメモリー
この夏の思い出を胸に留めて
またいつもの毎日が始まる
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