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作詞 楡桐 |
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息一つで駆けつけた文房具屋
古臭い看板 錆びた金具
パレットのナイフで突き刺した
荒らげた声でその名を呼んだ
叫び声は奥まで飛んでった
広告の羅列と値札の表示
お安い御用なんて持ってない
お高い位の理想を引き連れて
漁る絵具の棚 木箱の目が睨んで
きやがるんだ 無視していいだろ
無ければ作ればいいのさ
そういうもんだろ
熱も電気も風も不必要さ
ここを押しさえすれば出来るってさ
選んだその色に意味はあるか?
疾うに忘れちまった水晶の中
これくれよ 消費税のオプションも
全くもって極上のサービスと思えば
選んだその色のその訳も
不意に浮かんでくる気がするのさ
キャンバスも筆も無く輪郭線
過疎る一方の感性姿勢すら不安定
パレットもバレットへと化しそうで
象る一瞬の眼底 描き殴るも不安で
嘲る壁模様 天井の怪物だって
嗤ってる 無視していいだろ
無ければ有ると思え
丁度いいだろ
熱も電気も風も不必要さ
彼処には大体揃ってたりすんだ
選んだその色に意味はあるか?
無意味も一つの意味だろう
らら……
お安い思想なんて無いもんさ
お高い非現実を大量生産
無ければ作ればいいのさ
そういうもんだろ
熱も電気も風も不必要さ
ここを押しさえすれば出来るってさ
選んだその色に意味はあるか?
疾うに忘れちまった水晶の中
目と手を汚したって構わない
洗えば済むものならまだ良いが
選んだその色何故か落ちねえんだ
絵描いた様な汚した手で
なぞる輪郭線 貫いてくんだ
選んだ色の 意味と訳を
見切れないその先へ
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