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泣くな、ばか。
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作詞 散桜 |
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君のこと、
大事にしたいからと
保ち続けた距離は
いつの間にか塞げないほど大きな
溝となっていて。
気付けば、
暗い海みたいにそこにあったんだ。
絶対寂しがらせない、
一人にしないっていった
あの頃の甘い思い出は
くるくる溶けて
もう何も残ってない。
二人して海のそこに沈んでゆく。
この手で止められたら、
止められたらいいのに。
頬を伝うその涙さえ、
前は手を伸ばせば拭えたのに。
今は雨のように僕の手を
ただ冷えさせるだけ。
埋もれた愛を探し出すのは、
もう僕の仕事ではないのか?
君のこと、
大事にしたいからと
保ち続けた距離は、
いつの間にか越えられないほど高い
壁となっていて。
気づけば
北欧の山脈のように
そこにたっていたんだ。
絶対守ってみせるから、
ずっと二人でいようねって言った
あの頃の甘い思い出は
ふわふわ飛んで
もう何処にもない。
二人してその壁に打ち砕かれていく。
この手で崩せたら、
崩せたらいいのに。
頬を伝うその涙さえ、
前は微笑みかければ止まったのに、
今は二人の心を刔るだけ。
刔られた心の行方を探すのは、
もう僕の仕事ではないのか?
君のこと大事にしたかった、
今でもその気だった。
けど、拒絶を恐れた僕は
海を作り壁を作り
君のことを遠ざけた。
守っていたのは僕だろう。
君の笑顔が雲の隙間から、
見えた気がした、
ねぇ、一縷の望みにかけてもいいかな?
頬を伝うその涙さえ、
僕は受け止めて見せる、
逃げ惑っていた過去を沈めては
君の真っ直ぐな瞳を見つめ返してみる。
嗚呼、なんて真っ直ぐな瞳
ごめんね、信じてくれてありがとう、
だから、
「泣くな、ばか。」
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