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願いが叶うなら君はどうする?
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作詞 散桜 |
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長過ぎる一瞬が過ぎて、
双人の背中は遠ざかって、
お互いを思う気持ちも、
ガラクタのように捨てた気でいた。
思い出すと苦しいから、
死んだつもりにして、
目を覆って、全て隠して
1人で生きれると言い聞かせて。
涙なんて流したことなんて…ない。
ふと見た先の黒髪に視線を奪われて、
自嘲して顔を落とす。
自分の神経を笑う。
あんなにフタしてたモノが、
すべてを喰い破って。
自分を全ても…望んでしまうじゃないか。
叶うはずのない、独り言。
自分の思いはもう、消えた灯火。
一生付くことはないと知ってるから。
何度も触れた黒髪を思い出して、
泣かない。
もし、自分の願いが叶うなら、
彼女がまたどこかで笑ってることを願う。
寄り添って来た時を無駄にして、
双人は背を向けて、
お互いを望む思いも風前の灯のように
消えたと思った。
今まで何度も傷つけて、苦しめて、傷つけて。
戻れなくなるまで押しやって。
なのに。一人じゃ辛いって言って、
何度涙を零したことか。
ふと懐かしい香りを感じて、
走って息を吐く。自分の神経を笑う。
もう平気って言ったのに、
全部ぐちゃぐちゃで、
自分を全て…思い出しちゃったよ。
届くはずのない手紙。
自分の思いはもう、割れた鏡。
一生戻ることはないと分かっていても、
隣にいたはずの香りを思い出して、
笑おう。もし、自分の願いが叶うなら、
彼が、もう一生苦しまないことを願う。
知ってるくせに。わかってるくせに。
お互いを思う気持ちが
まだ残って邪魔してることなんて。
未練なんてないなんて嘘言っちゃって。
必要っていうのが言い出せなくて。
その笑顔が見たいって、
またその手で抱きしめてほしいって、
一番言いたくて、言えない言葉。
一番自分勝手彼女に負担をかけてきた。
一番自分が彼を苦しめてきた。
だから、一番彼女に言いたい、会いたい。
だから、一番彼に言いたい、会いたい。
……謝りたい。
…でも、彼女はそう思ってないから。
…でも、彼はそう思ってないから。
伝わるはずのない独り言。
…せめて願いが叶うなら。
どうか彼女がしあわせでありますように。
どうか彼がしあわせでありますように。
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