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雪の体温
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作詞 まつの。 |
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当たり前のことが
当たり前じゃなくなったとき
初めてそれは、幸せだったなと
気付くのはいつも、遅すぎて
冷えた空気の中を、あてのない手がさまよう
いつか触れていた体温は、もうそこになくて
ただ、君がとなりにいること
それだけで、幸せだった
また君に名前を呼ばれたら
笑顔で振り返れるように
せめて今だけは
泣いてしまおう
広げた右手に
たくさんの想い出が積もる
君の笑顔も、手の温かさも
手に広がっては、優しく冷たく溶けていく
好きというのは難しくて
さよならは簡単に言えてしまう
好きを信じることは難しくて
さよならは簡単に受け入れてしまう
信じることに不器用で
壊してしまうのは何気なくて
理解したふりは簡単だった
大勢の人ごみの中で
ふいに君を探してしまう
今はきっとただの悪い癖ね
君の香りがして
ふと振り返る
きっと君はもう
わたしがみえないのでしょう
それでいい
きっと、それでいいんだ
真っ白な寂しさが、愛しさが
ほおに優しく触れて
スッと溶けて静かに落ちた
また君に名前を呼ばれたら
笑顔で振り返れるように
せめて今だけは
泣いてしまおう
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