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月下心中
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作詞 杏仁豆腐 |
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からめた指すら泡沫(うたかた)の
ちぎりの振り袖かすむ幻想(ゆめ)
忘れてしまえと言い残し
いとしい背中が遠くなる
あゝ どうせこれが掟と任侠道
ねえ やっと星のさだめと遇(あ)えたのに
あんた亡くして生きては行けぬ
ひとり未練が身を焦がす
たぎる命の立つ瀬もなけりゃ
月下心中きめてやる
唐獅子牡丹の亡骸(なきがら)を
とむらい見送る鎮魂歌(こもりうた)
涅槃(ねはん)と隔てたこの世では
喚(よ)んでも気持ちは晴れません
あゝ どうせ吹けば消えそな落日さ
ねえ いっそあんた追いかけ永久(とこしえ)に
ゆめに破れて散る花よりも
咲かぬ蕾(つぼみ)が片思い
たぎる命の立つ瀬もなけりゃ
月下心中きめてやる
あんた亡くして憂(う)き世に暮れて
ひとり女が身の始末
たぎる命の立つ瀬もなけりゃ
月下心中きめてやる
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