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喫煙少年と煙草少女
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作詞 シュガー |
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昔ある小さな街に何かに縋りたい少年と
汚れを知らない煙草が在った
煙草はただ少年の力になりたかった
少年は気を紛らわす道具が欲しかった
ふたつの生命は引き寄せ合うように
そして少年は煙草に依存
もう一回もう一回そう何度も求めた
煙草は煙草のくせにそれを拒む
だから少年は別の煙草を買いにいった
その煙草を捨て踏み火を消したと思い込んで
少年の消しそこねた火は
少しずつ炎となり
その街の片隅で炎上した
触れた唇の感覚と
指先から伝わる温度を
どうしても忘れることができなくて
煙草は少年に恋をしてたんだ
少年の思いはただただ後悔
煙草の思いはひたすら自責
冷たい瞳に消しさられた煙草は
密かに
それでも一生懸命灯火を絶やさぬよう
そこに在りたいと強く願い
生きてたの
長い月日が経ったある日小さな街でさりげなく
1人の男の子が
その小さな灯火に気づき
汚れた残り火を消してくれました
『ああ、やっと眠れる
生まれ変わったら
この子にありがとうと言うんだ』
小さな街の片隅で目が覚めた少女は
男の子に恋をしていると気づいたのです
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