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一度は呆れられた恋
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作詞 世界の大道具屋 |
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人生に臆病になった人間が恋をしました。
お相手はどんな人なのと尋ねても、
ただただ、「人ではない」と申すだけで、
次に、どこにいるのかと問いただすと、
「今もここにいますよ」とあたりを見回しても
それらしきものはありません。
「もしかして空気にでも恋したんじゃないでしょうね」
と続けると、
「いいえ、もう何度も会っているじゃありませんか」
一呼吸
「私は、言葉に恋をしました」
みんな呆れて、その言葉を軽く流しました。
数年後
彼は、文学者になりました。
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本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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