|
|
|
緋いキセキ
|
作詞 アツキケイ |
|
『それは「キセキ」という名のダミードール
今も此処で偽善の笑顔を浮かべている』
荒れ果てた新世界 願う大地は緋く染まり行く
銃声と悲鳴 割れたガラス 映るのは目も虚ろな己の姿
幾重にも重ねられた防壁の中 望まれた『キセキ』はナニ?
答えは無く少女(わたし)は守られた 翼の折れた籠の鳥
何を求め 何に縋り 何を怯え 何故に泣く
愚かだと嘲笑う 影の無いかつての支配者
嗚呼…無情な幸福論 希望と夢 黒い空には何も無い
窓の外 荒れた世界で幼い子供は微笑んだ
穢れに染まらず綺麗な瞳で 小さな花を差し出した
少女は問う 緋く塗れた幼子の後ろ背に
『何故苦しみの中へと 還って行くの?』
朽ち果てた新世界 緋い大地に消えゆく灯火
声も聞こえぬ 歪んだ景色 見えるのは何処までも黒い空
何処かで泣き叫ぶ悲痛な声 『キセキ』を求めたこのココロ
伸ばした手に降り注がれた 絶望という名の緋い雨
何を信じ 何に破れ 何を守り 何故に逝く
愚かだと嘲笑う 息の無いかつての支配者
嗚呼…非情な結果論 過ぎゆく時間 黒い空から闇が降る
窓の外 消えた世界で幼い子供が息絶えた
緋く塗れたその寝顔 寄り添うように枯れた花
少女は問う 汚れを知らない白い手で
『何故苦しみの中から 解き放たれたの?』
終わりかけた新世界 緋い大地を望んだのは少女
支配者をも凌駕して 新たな闇を支配する
汚れを知らないこの白い手が 緋く染まる事は決して無く
少女は今日も生き延びる 陽も見えぬこの時刻を
『それは「キセキ」という名のダミードール
歪な微笑みで…思い通りの世を描く』
|
|
|