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平凡な男の唄
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| 作詞 Tycho |
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「今日も晴天です」と
テレビに映る笑顔のお姉さん
長袖シャツで走り回る僕は
暑くなるぞ、と肩を落とす
デスクの前 山積み書類
僕にウインク 部長は男
汗と涙が頬を伝う
期待の新人と
迎えられた後輩女子
負けられない カッコつけたい
働き抜けば「昇進かも」と囁かれ
「仕事が出来る人がタイプです」
笑顔が眩しい
「今日は大雨です」と
テレビに映る しょんぼりお姉さん
傘を片手に走り回るけれど
爽やかだなぁ、なんて思ったり
デスクの前 山積み書類
「コーヒーどうぞ」 ネコの付箋に
緩む口元 手で隠して
今日は大雨と
大きい傘を用意して
トイレに行って 鏡でチェック
少しの期待 胸に抱き
ガラス越しに 待つ君を見て
胸が高鳴る
つくづく僕は平凡で
勘違いなんて日常茶飯事
気があるんだと舞い上がっては…なのに
いつの間にか忘れてしまってるんだ
今日は大雨と
大きい傘を持ったのに
笑顔で入った ビニールの傘
並んで歩く 同期の姿
ガラス越しに 笑ってる君
残る僕の傘
「いやぁ助かった」と
大きい傘を指差した
笑顔の部長 「タクシーまで」
並んで歩く 僕の肩を
叩きながら 「次があるさ」と
また笑う人
「今日は晴天です」と
テレビに映る笑顔のお姉さん
長袖シャツを捲り上げて僕は
暑くなるぞ、と笑い飛ばした
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