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嘘とメモリー
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作詞 柑子 |
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「ごめんね、嘘だったの」
そうしてまた嘘をついた
誰のためかなんて訊くのは控えてよ
溢れ返る群衆に身を投じる
街の喧騒は嫌いじゃない
雑音でかき消さないとやっていけないだろ
心なんて大事そうに呼ぶ
意味を探そうとすれば呑まれる
ただの膨大な思考は
人1人には重すぎる
眩しさに目を細める度
感じた切なさは気のせいじゃない
ほんとうは知っていたよ
見ないフリしてただけで
僕が臆病なのは
産まれ堕ちた瞬間からさ
「ごめんね、嘘だったの」
そうしてまた嘘をついた
君の感情の裏にある安堵と目が合った
時折の回想に身を委ねる
思い出話は嫌いじゃない
美化されたあの日の記憶なら笑ってられる
約束だと幸せそうに言う
君がちらつく数だけ痛んだ
ただの膨大な会話の
1つにしては重すぎる
つないでた手をほどく度
君がずっと輝いて見えたんだ
正しさは何処にあるの
間違いはそこにあるの
今更知ったとして
君の傍は埋まってるさ
「ごめんね、嘘だったの」
そうしてまた嘘をついた
たった一言に塗り替えられた過去が泣いていた
ほんとうは知っていたよ
見ないフリしてただけで
僕は君とのぜんぶに
後悔を探すこともないの
「ごめんね、嘘だったの」
そうして嘘つきになった
僕がまだ君の片隅にいるなら
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