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一行の日記
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| 作詞 能古島 |
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今日もどこかで戦争が あったと一言日記に記す
娘が卒業引越しで もどってきたと並べて記す
人はおろかに戦争を いつの時代も繰り返す
正義の意味をすりかえて 罪ない人が死んでいる
遠い世界のことだから 恐怖や痛みを感じない
まわりの小さなできごとに 関心だけをもっている
たった一行二行の日記 今日の出来事しめくくる
何事もなかったような静かな日記
領土をめぐってもめごとが あったと一言日記に記す
妻が介護で九州に 帰っていったと並べて記す
頭のいい政治家が 何年過ぎても変わらない
いつまで歴史をさかのぼり 何を根拠に主張する
話し合いをつづければ きっと理解をしてくれる
たいくつなテレビの解説に 耳だけ勝手に聞いている
たった一行二行の日記 自分の意見も書かないで
何事もなかったような静かな日記
北極南極世界中が 異常気象と日記に記す
家族そろって温泉は 楽しかったと並べて記す
文明のわなに人間は 奈落の底に落ち込んだ
自然のままになすままに 身をゆだねて起き上がれ
身近にことが起きないと 自分のこととは思わない
新聞記事をすみまで見ても 興味本位で読んでいる
たった一行二行の日記 あとから何を感じとる
何事もなかったように日記を閉じる
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