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桜風
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作詞 沙流鎖 |
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一年前と同じ空が 運んできたのは春の匂い
メランコリーも花粉混じりで くしゃみがひとつこぼれた
いつも通りに過ごす朝も どこかが変わるような気がして
ドアノブを回した右手が ためらうように震えた
道に踏み出す一歩も 知らず知らず遅くなって
「まだここにいたいよ」と 胸の中で呟いた
メモリーダストを巻き込んで やわらかく吹く桜風
迫る時間が映し出す 温かい残像に
まだもう少し 浸っていたいよ
長いような短いような 大人へ近づくための話
ノスタルジーに触れた右頬 涙がひとつ流れた
肩を抱き合う仲間と 一人一人笑い合って
「またきっと会おうね」と 胸の中に仕舞いこむ
セオリー通りの寂しさを 彩るはほら桜風
遠く焼き付く光景に 泣き笑いの合唱は
ただ鮮やかに 響いていたよ
舞い散る花びら 風に攫われて 飛んでいく
僕らの明日が 今と融け合って 生まれてく
桜舞う風に包まれて
青い春に咲く別れに やわらかく吹く桜風
淡く続きも望んでる 足踏みの感傷で
未来へ繋ぐ「さよなら」を 彩るはほら桜風
かけがえのない思い出と 溢れ出す感動を
きっといつまでも 覚えているよ
ずっと忘れずに 歩いていくよ
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