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ビデオとリモコンの取り扱い説明書
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作詞 共MEI部 |
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とある学者が言いました
「人生とはもっとも儚いものである」
でも僕はそうは思わないです
僕は学者に反論します
「いえ あなたはまちがってます
人生とは最も偉大で壮大なものです
命とは最も儚いものなのです
everyone一つとして違わない命をもらい
一つとして同じもののない人生を歩むんです
みんな違うビデオを作るんです
ビデオにはリモコンがあるんです
こいつには再生ボタンがあります
人は思い出します 沢山のストーリーを
こいつには早送りボタンがあるんです
ビデオを一瞬で終わらせちゃうんです
でも巻き戻しボタンはないんです
だからやり直しはきかないんです
ダビング機能もついてないんです
だから唯一無二なんです
ビデオって人生です
リモコンは僕らです
みんな知ってるんです
どうしたいか分かってんです
ケドうまくいかないんです
でもそっちの方がドラマです
誰もがボタンを押し間違えちゃいます
先なんて見えないんです
ドキドキハラハラです
だから楽しみが生まれるんです
儚いんですよ たかが数十年
その分ビデオをでっかくするんです」
再生ボタンも早送りボタンも
巻き戻しボタンもダビング機能も
ホントはそんなもの要らんのです
押さないほうがいいんです
一時停止ボタンもガイドボタンも
予約ボタンも消去ボタンも
番組表ましてや電源ボタンなんて
まったく要らんのです
そんなものなくてもビデオは
自然にテープが切れるまで
おいてれば何とかなるんです
ビデオのテープが終わりました
要は一人の人が死にました
どっかの誰かが死んだんです
ビデオが一つ残りました
誰かがビデオを拾いました
見つけた人が再生しました
それはその人が生きた証でした
紛れもない証でした
これがビデオの使われ方です
これがリモコンの使い方です
後で使ってもらうんです
後で使ってあげるんです
証は歴史の残るでしょう
リモコンのホントの意味とは
生きた証を見せるもの
ビデオを動かす大事なもの
決して止めるものではないのです
とある学者が言いました
「人生とは最も儚いものである
だが手を加えてやれば
壮大なものになるでしょう」
そうです それでいいんです
そうです それでいいんです
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