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孤独喧嘩
作詞 小夢@右
物心ついた時、
私は施設にいた。
数え切れないほどの
ベビーシッターに懐く暇もなく、
育てられていた。

名前を覚える暇もなく、
楽しい、嬉しいという感情を
知らないまま、
ただ、体だけが成長して。
この世に来てから私の時間は
止まったままだった。

寂しさを埋めるために、
喧嘩ばかりしていた。
寂しさは無限のエネルギーとなって、
勝利を勝ち取っていった。

暇つぶしになると思っていたのに、
ちょっとつまらないよ?弱すぎるよ。
だれか、もっと私の敵になってよ。
弱すぎて、つまらないよ。

完全無敵の体をほら見せてみなよ。
毎日毎日、24時間365日、
走り回って喧嘩ばかりをしてた。
そうしないと、
泣きそうになるから。
そうしないと、
震えそうになるから。

負けることを知らず、
勝つことばかりを知って。
眠れない夜が続き、
帰る場所さえ何処にもなくて、
猫のほうが楽しそうに見えて、
季節は巡って時が過ぎ。

気が狂って血飛沫さえも慣れ、
罪悪感は快感に変わって。

完全無敵の体をほら見せてみなよ。
毎日毎日、24時間365日、
走り回って喧嘩ばかりをしてた。
そうしないと、
壊れそうな気がするから。
そうしないと、
崩れそうな気がするから。

人をどうしても何とも思わなくなっていった、
たとえ動けなくなっても。
殴って蹴って転がして落として踏み潰して握りつぶして、
寂しさは無限のエネルギーとなり、
勝つことばかりを知り。

もう、あの施設にいたころの少女はいない。
殺気だらけのゆがんだ愛情表現を持った
ただ一人の人間になってしまっただけ。

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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歌詞タイトル 孤独喧嘩
公開日 2012/07/29
ジャンル その他
カテゴリ 人権
コメント 『こどくげんか』と読みます、孤独物。
小夢@右さんの情報













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