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(彼女・彼)は
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作詞 尤リカ |
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陽が昇って 辺りは明るく鮮明になって
彼女に"おはよう"とつげる
朝は苦手だからと 動かない彼女
ふと、手を伸ばすけれど
……ない。大好きな彼の体温
眠気眼が大きく開かれる
白いシーツに刻まれたシワ 凹んだ枕
彼の跡しかないベッドで
"たまには外に行こうよ?"
そこらへんのカバンに
別に着飾らない服で
外は案外 何でも無いような太陽と
虫の音、鳥も猫もいつも通
玉子が大好きな彼女
けれどおかしいよ
一人で食べる玉子は美味しくないようだ
"わかっているよ"
今は特別な魔法が掛けられない
太陽はおやすみ。月はおはよう。
"彼女を帰してあげて"
また同じ道だけど 一人ぼっちの夢を映し出す
不安や怖さが付きまとって
歩幅が大きく 鼓動は早く波打つ
あの坂を駆け上がったら 彼の形ある場所
足がすくむ "ねぇあの光はなんでしょう"
立ち止まっているのに 鼓動はさっきより早い
感情は彼女より先に動いた
惹かれるように 段差を飛び越えて
彼と一緒のカギで 扉を開けたら
彼女は「ただいま」 彼は「おかえり」
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