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操り人形と彼と雪と
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作詞 ku-ya |
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僕は操り人形(ピエロ)
古びた病室で彼と過ごしています。
木で出来た腕と足が
二度と動かないままだけれど
ただ彼を見て毎日過ごしてます。
彼は微笑む、外の景色を見つめたまま。
彼は微笑む、悲しいと訴えるように。
ちらちらと雪が降ってきました。
しんしんと静まる夜の中で。
彼はただ微笑んで見つめる
『あの雪も消えてしまうだろう』と。
僕は操り人形(ピエロ)
茶髪の男の子に作られた操り人形(ピエロ)
彼を幸せにしたいと願われて
二度と動くことはないけれど
ただ彼の傍で毎日過ごしてます。
彼は微笑む、誰にも悲しみを見せないまま。
彼は微笑む、どうしようもない感情を隠して。
ちらちらと雪が降ってきました。
しんしんと静まる闇に紛れて。
彼はただ微笑んで見つめた。
『まるで牡丹の華のようだ』と。
僕は操り人形(ピエロ)
君と彼を繋ぐ操り人形(ピエロ)
『早く元気になってね』
『またどこかに出かけよう』
ただ言えないまま毎日過ごしています。
彼は微笑む、そっと悲しみを隠したまま。
君は微笑む、その悲しみに気づいているから。
ちらちらと雪が降ってきました。
しんしんと夜が深まる中で。
彼はただ微笑んで見つめた。
いつか消えてしまう雪を。
ちらちらと雪が降ってきました。
古びた病室を包むように。
雪の粒は牡丹の華になりて、
次の日には枯れ木に桜(はな)を咲かせました。
ただ消えるだけではない雪に
彼は涙を流しました。
僕は操り人形(ピエロ)
古びた病室で彼と過ごしています。
木で出来た腕と足が
二度と動かないままだけれど
ただ彼を見て毎日過ごしてます。
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