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ローグ
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作詞 虹琴 |
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背中に錆びついた ねじを負った
人形の恋が 今 始まる
時は過酷すぎる 戦火の真っ只中
鍛冶屋の紙芝居が 唯一の救い
木にボロきれを纏っただけの
ねじ巻きは見掛けだけの
あの青い服を着た人形が 夜中に動き出す
隣町の家まで 行ったという
あの赤い屋根の下に光が 夜空を映し出し
左開きのドア 開け 人形は入った
それが「僕」のLogue
朗らかな主人の 目を盗んで
おしゃれな人形を 盗みに行く
一目見たときから 彼は恋に落ちて
持ち主の少女に 嫉妬していた
煉瓦造りの 暖炉の火に
照り映えるブロンドヘアー
あの青い瞳と青い笑顔 海の向こうで作られた
高嶺の花とまでは 言わないけど
あの風貌に 彼みたいな人形が
惹かれたのも無理はない
狭い鍛冶屋の土間 抜け 人形は走った
それが「僕」のLogue
そして「二人」は遂に 子供部屋で出会い
「彼女」もそのラフさに 一目惚れしたという
一夜を共に ロマンティックに 過ごした夜の記憶
あれはどんな夜よりも 美しい星が瞬いてた
しかし運命は何故か 「二人」には冷たく
少女を起こしに来た ママが 「彼」を見つけて
ファンタジックで ロマンティックな
ローグも知らないくせに
川に「彼」の身を投げ棄て 儚い命 幕を閉じたよ
木にボロきれを纏ってなくて
ねじ巻きも 取れてしまった
あの澄んだ心持つ人形が 安らかな顔して
川の下流から見つかったという
あの海を渡ってきた人形の
涙は 何よりも川を潤して
明日も流れ続く 水の音が騒めく
あと何年もこんな物憂さに 耐えられるだろうか?
あの一夜の記憶を 抱き 人形は生きた
彼は生きてた 彼女の心に
それが「僕」のLogue
それが「僕」のLogue
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