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恋雨(こさめ)交響詩 第二楽章 悲雨
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作詞 kenyky |
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悲雨(ひさめ) 〜幸せを流し去る悲しい雨〜
傘が咲き競う雨の夕暮れ
街は家路を競う人達であふれる
行き交う人々の顔は様々だけど
わたしはひとり道ばたに立ち尽くし
ほほをさす雨にうたれながら
その流れをぼんやりながめていた
信じていた事が不確かなものとなり
喜びは悲しみにその座を奪われた
喜びを流し去る降りやまない雨
わたしの心を悲しみに染めていく
あなたに真実を感じたわたしの恋は
雨に流され側溝の中へ消えていった
わたしはひとり
流れる涙を雨に隠した
空を覆いつくす鈍色(にびいろ)の雲
闇がわたしの視界の全てを覆う
わたしの思い出の色は様々だけど
あなたと刻んだ思い出の全てが
消えないはずの色彩と共に
忘却の彼方へと去って行った
幸せな想い出は悲しい過去となり
未来は思い出の中に埋もれた
未来を流し去る降りやまない雨
わたしの心の全てを凍らせていく
あなたに未来を信じたわたしの恋は
雨に打たれて悲しみと共に消えていった
わたしはひとり
冷えきった体を雨にまかせた
短すぎた幸せな日々
まるでそれは夏の通り雨
激しく強く降り注ぐほどに
心は冷たく凍えてく
やまない雨は無いと言うけれど
わたしを包むこの雨は一体
いつになればやむというの
夢見ていた事がただの夢となり
希望は絶望にその装いを変えた
希望を流し去る降りやまない雨
わたしの心を絶望で埋めていく
あなたと夢を描いたわたしの恋は
雨に溶かされ暗闇の中に消えていった
わたしはひとり
壊れた希望を闇に隠した
ふたり目指したはずの未来は
雨上がりの虹の様に
遠く霞んでいった
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