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駅と君
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作詞 楓 |
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教室の隅のほう
いつも固まっている男の子達
おんなじ制服を着て
おんなじような髪型しているのに
なぜだか君だけすぐにわかっちゃう
友達との会話中にも
ちらりと隅っこに目をやってしまう
ニヤニヤ顔の友達に言われるの
「好きって言っちゃえばいいのに」
駅のホーム
いつも君を探してる
偶然を装って話しかける
最寄り駅までの15分間
君の時間をひとりじめ
「よく会うな」って君は言う
「ほんとだね」って私は返す
「また明日な」って君は言う
「また明日ね」って私は返す
こんな日常が続いていくんだと
これからも続いていくんだと
そんな風に思っていたのに
教室の隅のほう
いつもと同じ男の子達
違っていたのはただひとつ
彼の姿が見当たらない
隅っこに目をやる私を見て
友達が眉を下げてこういった
「あいつ、彼女ができたんだ」
駅のホーム
いつもの場所で君を見つけた
隣には可愛い女の子
昨日までの私の場所はもう
可愛い彼女がひとりじめ
少しだけ思ったのは
もしももっと早くに伝えていたら
今とは違う未来があったのかなって
少しの後悔が胸を刺す
駅のホーム
ひとりぼっちの君を見つけた
彼女は風邪で休みなんだと
最寄り駅までの15分間
今だけ君をひとりじめ
「久しぶりだ」って私は言う
「ほんとだな」って君は返す
思わず溢れ出た言葉に君は
「ありがとう」笑ってくれた
駅のホーム
二人の君たちを今日も見つけた
痛くない、もう痛くはないと
溢れた涙に想いをのせた
もうこの先君を探さない
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