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一人の部屋
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作詞 条峙 |
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一人の部屋 膝抱えてうずくまっていた
高望みしなければここは満ち足りている
暑さも寒さもなければ痛みもない
一人の部屋 液晶に写る賑やかな画面
やりすぎたバラエティにツッコミを入れている
時間の過ぎる感覚がマヒして滲む
弛緩した筋肉 緩やかに衰えてゆくのは
僕の存在そのものを表しているのかもしれない
声にならない言葉 平面図に書き込んだそれは
僕の存在を認めてほしいからなのかもしれない
一人の部屋 膝抱えてうずくまっていた
乱雑に散らばった情報を拾って
聞きかじりの知識だけが増えてゆく
一人の部屋 目が覚めたら外は夕暮れ時
誰ともなく叱られている気持ちになって
もう一度目をつむるけどもう眠れない
伸びすぎた前髪 頑なに切らないでいるのは
僕の存在をまじまじと見たくないからなのかもしれない
稼ぎ出すポイント ランキングを争う意義は
僕の存在があると思えるからなのかもしれない
一人の部屋 膝抱えてうずくまっていた
余計な痛みや感情はない ああでも
そんなことで本当に幸せなのか?
一人の部屋 膝伸ばして立ち上がった
その扉を開こう 現実なら壁がある方がいい
暑さも寒さも痛みも楽しめるさ
一人の部屋 今や誰もいないそこは
開け放った窓から風が吹き込んで
まるで別の部屋のように輝いて見えた
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