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見返りギャンブル
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作詞 条峙 |
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臨時収入が気前良くさせて CDショップへと車を走らせた
液晶に映る綺麗なパッケージ ぼんやりと見つめてたのを思い出す
普段なら思いとどまる出費 浮かれ気分で支払い済ませて
好きな曲を流しながら 口笛をハモらせたりなんかして
「ただいま」の一言だけでも 弾む声が隠し切れない
勿体つけて見せた品に 複雑そうな表情浮かべた
「もうそれ買ったんだ」ささやかな思い踏みにじるような言葉
「ああそうかそうなんだ」期待は空回り ジクジクと痛む心
どうしようもない展開に包装されたそれを強く握りしめた
突然の雨に不安がよぎって 傘のない君のため車を走らせた
ぶつかっては弾いてく水の玉 フロントガラスの劇場を見ていた
「どんな顔で声を掛けようかな」「嬉しがってくれないかな」
期待は時間に比例して やがて歩いてくる君を見つけた
「おかえり」の一言だけでも 弾む声が隠し切れない
傘を片手に持つ僕に 複雑そうな表情浮かべた
「今日は飲み会行くんだ」水の泡となる思いやりのエトセトラ
「ああそうか気をつけて」期待は空回り ジクジクと痛む心
どうしようもない展開に動かないハンドルを強く握りしめた
期待は背くこともあるけれど その分応えたときの感動は大きい
余計な心配して 勝手に傷ついて そんなことも必要だと僕は思う
「いつもいつもありがとう」不意にデレる日常のエアポケット
「急にどうしたんだよ」と言いつつ悪い気はしない僕の心
どうしようもない展開はバネになってくれる 見返りギャンブル
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