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空飛ぶクジラ
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作詞 条峙 |
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幼い頃に描いたクジラは紙をすりぬけ宙に浮いた
開いていた窓から飛び出して雲に混じって空を泳いだ
右隣のお爺さんはそれを見て腰を抜かし
左隣のお婆さんはそれを見て微笑んでいた
今は亡きあの表情も鮮明に思いだせるよ
空飛ぶクジラは嬉しそうで声をかけると手を挙げた
誰もいない草むらまで追いかけたら地面に降りてきた
右側をそっと僕の方に倒して合図を出して
左腕で肌に触ってバランスを取りながら乗った
今は亡きあの空気をもう一度吸いたくなるよ
クジラに乗って空を泳ぐ 見下ろす町がとても綺麗で
ずっと頬を緩めたまま青空にカーブを描いたんだ
右腕でコンビニ袋を提げて川沿いを歩き
左腕で捕まえた鍵で家の扉を開ける日々
閉塞感にやられそうにもなるけれど
今は亡きあのクジラの笑顔が今に零れてくる
今は亡きあのクジラなんて誰が決められんだ?
クジラに乗って空を泳ぐ そんな思い出をまた繋ぐ
時間を超えあの感動を思い返して起こすんだ
クジラに乗って空を泳ぐ そんな夢を目指してみる
三色のクレヨンで忘れていった感情を取り戻すんだ
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