|
|
|
一夏の罪
|
作詞 条峙 |
|
「さあ、こっちにおいで 人見知りなんて俺が壊してあげる」
八月の風が薫る 緑色に囲まれた町外れ
好奇心がくすぐられるこの地で 僕は君と出会った
酔っぱらった大人達と歩幅を合わせる必要はない
黒目がちな君を外へと誘ったけど 反応は鈍く
「さあ、一緒に行こう 人見知りなんて俺が壊してあげる」
ワンピースと同じぐらい白い、細い手を繋いで
僕らは駆けだした
サンダルの下で石が刺さる スニーカーの君も息を切らす
気づけば家が見えない場所まで 僕らは走っていた
用意された道の上を進んでいく義務などはない
僕と君が立ち止まったこの草の上で 風色が通った
「さあ、こっちにおいで 人見知りなんて俺が壊してあげる」
恥ずかしくなるくらい甘い、気障な台詞を吐いて
僕らは抱き合った
夏の暑さは僕をおかしくさせる 華奢な体をただ強く抱きしめた
夏の暑さは君もおかしくさせる 大樹達がただ優しく見守っていた
幼い罪はきっといつか勲章となるだろう 一夏の物語
|
|
|