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未明の空に
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作詞 佐藤史緒 |
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疲れた体を横たえながら
夜の余韻に身をゆだねる
* * * * *
響くサイレン
赤い警告灯は
血の匂いを運び
緊張と微かな高揚感に
人知れず心震わせる
神妙な表情も
今ではただのビジネスと化し
深刻な口調もそこそこに
とりかかる一連のルーティンワーク
幾度となく繰り返された
いつもの儀式を
澱みなく遂行することに
偏執狂的快楽を覚えながら
非日常の日常に麻痺した
罰当たりな鈍い神経に
ようやく浸透し始めた
自らのアドレナリンに酔う
* * * * *
嵐はやがて去り
静寂の夜に取り残される
もはや無用の過敏な神経と
気だるい体との落差に
軽い眩暈を覚えつつ
いつの間にか白み始めた
未明の空をひとり見上げる
今日もいつもの朝が始まる
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