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知らなかった。
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作詞 桜、 |
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あのとき僕が気付いてあげられたら、
君はまだ僕の隣に居てくれたのかな。
「ありがとう」
そう言った君は、笑ってた。
笑ってたけど、泣いてた。
僕が抱き寄せて頭を撫でたら、
また泣き出した。
「どうしたの?」
そう聞いたら、僕を見上げた。
「別れよう」
そう言われた僕は、何の為に生きているのか。
お願いだから、僕の傍から離れないで。
僕の前から、居なくならないで。
そんな、哀しそうに笑わないで。
僕が、君の為にしてきた事の意味は?
誰よりも君を愛してきた。
その愛が、君の重荷になっていたのなら。
僕が、居ない方が君は幸せなのかな。
だったら僕が、君の前から消えるよ。
「ありがとう、ばいばい」
僕は、
手を振って飛び降りた屋上に
君が独り取り残されて泣いてる事なんて知らなかった。
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