|
|
|
鍵穴
|
作詞 あなゆまなもなにかみか |
|
貴方の孤独な日々を
包蔵して解ける鍵はなく
砂埃に塗れた 穴に息を吹いて
咽返り 目蓋に涙が滲んでしまった
貴方の手に馴染んだ鍵は
誰でも嵌る魔法だと言う
使う程に自分に合わなくなると
俯むき 頑なに闇へと葬った
其の傷だらけの両手で拓かせた
ニンゲンの゛思想゛が目に見える
引き出しを貴方は幾重にも厭けた
孤の不条理の貴方の優しさは
ココロが゛自分゛を見失う
術だと感ずいているのに
酷く埋もれ晒される事のない
綻ろび傷んだ桐箱
修復(ナオ)したとしても
無意味に等しい
無理矢理に抉じ開けてみせた
爪跡を残しただけ
私の指先は合鍵の役目を
果たせない
貴方が壊せずに用いた
嘘でよじれ重なる楔
中身に何が入っていた事さえ
忘れ逝き 跡形もなく塞ぎ込んだ
酷く錆付き触れる事のない
赤茶色に染まった桐箱
鍵穴を覗いてみせても
何一つ分からない
無理矢理に抉じ開けてみせた
爪跡を残しただけ
私の指先は合鍵の役目を
果たせず 四方に砕けてしまう
|
|
|