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マバタキ
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作詞 海弥子 |
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あと一回マバタキをしてしまえば
こらえてきた気持ちとうとう流れる
一瞬全てが見えなくなったら
深呼吸して目を開いて
きっとあの人は
近づけば近づくほど
遠のいていく人
空が泣いていることを
「雨が降る」と表現する人がいるなら
あたしの睫から零れゆく水も
紛れもない雨のせいよ
あと一歩知りたくて進めば
もうその一歩後ろには二度と戻れなくても
ずっとあの人は
遠のけば遠のくほど
愛しい人
6月に雨がよく降るのは
もうすぐ始まる夏の合図に
空があの人を重ね合わせては
悲しくなっていくから
息が詰まるほど 胸が鳴っても
首筋に伝う汗のような不安 消えない
空が泣いていることを
「雨が降る」と表現する人がいるなら
あたしの睫から零れゆく水も
紛れもない雨のせいよ
何度もマバタキをして
潤む視界の向こう側にいるあの人が
夢ではないと言い聞かせた
紛れもない あたしの願いよ
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