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途中乗車
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作詞 古閑 |
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両手に抱えた目一杯の夢
それぞれの車両乗り込んでった
ドアが開いたらすでに満員状態
押し込まれた挙句 切符を落とした
拾った時にはもう皺だらけ
これでも大丈夫 皆がこうだから
同じ夢を持った誰かと支え合った
カーブで倒れて傷つくこともあった
窓の外に顔を覗かせれば
向かい風が吹いて僕らを慰める
列車は向かう 彼方の明るさへ
この夢を空高く飛ばせる場所まで
皆仲間だから目指せるんだ
いつも窮屈だったからこそ
より近くまで分かり合えたんだ
さらに皺が増えた切符を持って
明るさへ視線を向けよう
前よりも人が減った列車
ホームに色とりどり並んだ車両
乗り換えていく仲間を見送る
今は僕しか前を向いていない
開いたドアの向こう
殺風景な車内 誰とも話せない
落ちた夢 僕のも混じっていた
使い物にならないからと投げ捨てた
甘くない世界を甘くしたいと願う
そう考えた昔が恥ずかしくて
仕方なく全部諦めて途中下車
雨が降っていた もう前は向けない
演技だらけで都合のいい頭の中
花畑で生きて大人になった正直者
嘘も汚れの意味も知らないままで
子供から大きくなれない
そんな人間が溢れたせいだ
まだこの世界が無事である不思議
真似事をすれば大物になれる
媚売ってれば有名になれる
夢って何だっけ 皆が思ってる
走ってる列車はもうどこにも無い
そんな中で明るさは僕らを照らす
一瞬だけ 少しだけ 希望が見えた
そんな気がした あてもなく走ってく
離れてく車両 飛び乗って 途中乗車
また賑やかになる車内
雨の止んだホームでの再会
ドアは開いて皆を受け入れる
誰もが見た明るさへ 走り出す
この列車にもうブレーキはついてない
それぞれが別の線路で向かっていく
指差し確認 人差し指の方角
もう疑わない そこにあるから
明るさの中 夢を飛ばせる場所
仲間で居よう 共に叶えよう
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