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無色鉛筆
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作詞 古閑 |
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2分前に流した涙 塗りつぶしてしまおうとした
ところがいくら手を動かしても一切消えやしなかった
そのことがまた哀しくて もう一粒雫が落ちてった
とても小さな水しぶきが膝の横をすり抜けてった
完璧がどこにも無いのなら人にどうして長所があるの
活かせない時だってあるのだから置いてあっても仕方ない
押し寄せてきた感情と理想への期待が重なって
離れていたいと呟いた
誰かにとっての大切に僕が入れるのならば
それ以上の幸せはここにあるだろうか
あなたにとっての幸福をどうしても贈りたくなって
未知の喜びをあなたに教えてあげたくなって
僕のものじゃない絶望を一生懸命に消そうとした
当然結果は目の前に居るあなたが想像した通り
絶対構ったほうが良いよって言われたことって無いな
それくらい近くに居るほど遥か遠くに
伝えきれない不思議を疑問に思えることが
とにかく奇妙でならなくて
きっと大丈夫だってこの喉の奥から声を出したかった
勇気も優しさも無い僕に出来るわけも無く
誰かを守れるわけも無く
一体各々の十人十色はいつ無視されてしまったんだろう
何億の輝きの中の一つ あなたを羨ましく見てしまったんだろう
もう1回流した涙を塗りつぶそうとした
そこでようやく気が付いた ずっと消えないままだったのは
いくら手を動かしても筆先が動いても
人に必要の無い色がもう付いていたからだ
この声がやがて未知になって
遠い国の見知らぬ人に届きますように
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