|
|
|
イッテキマス
|
作詞 ほら吹きに毛の生えたにわか詩人 |
|
空を仰げば天井がすぐそこにあって
僕らが天に手を伸ばせないよう仕組んである
ふっと溜息ついて視線を戻せば
デスクに仕事が積まれている
君は蛍光灯 すぐには反応しない
しばらくノーリアクション チカチカ点消灯繰り返す
そうして結局 点かずじまいで
ただ 夜が明けるのを待っていた
朝焼けを背負って 家路を辿ってたら
住宅街から おはようを手渡される
僕は夕陽を抱えてきたつもりなんだけど
どこからかシチューでなくトーストバターの匂い
とりあえず ただいまをお返しにしとくよ
走り続けるランナーは独りじゃない
銃声鳴ってから肩並べて ここまで来た
誰もお前の代わりに走ることは出来ないが
応援してるんだ 聞こえないか
遥か大空を目指すんだって
途方もない旅路を歩いていくんだって
子供の頃 胸張って宣言したら
いってらっしゃいと笑顔で見送ってくれたのに
今はもう 引き留められるばかりで
ゴールテープがやけに近くに張られてる
もっと遠くまで生きたいのに
まだまだずっと奔れるのに
まぁ、いいやってゴールしたつもりになって
ベンチにへたり込んでた……気がする
きっちりしたスーツ姿の大人になった
もう一度 いってきますを宣言しよう
まだそんなことって呆れられても
あいた口 塞がるくらい全力疾走のスタート
遠くに見える景色 捕まえにいく
いつかまた ただいまを言いに帰ってくるよ
その時は出来たらシチューが飲みたいな
飲めるといいな
いってきます
|
|
|