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幼い夢
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作詞 kappa童子 |
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ガラスの向こうの少年は
いつもひとりぼっちで
情けない顔をして 歩いていた
「あの電柱まで」 影踏みしながら
影から影へ 跳んでいく少年
つたない足取りで そこの電柱まで
遠すぎて とても遠くて
長い時間をかけて 着いた電柱を
ふと見上げて 少しだけ微笑んだ
その姿が儚くて 辛くて
すごく悲しくて
好きなヒーローを重ねて
走り回ったあの頃に見つけた
陽炎のような 大切なもの
おぼろげな形を しっかり持っていた
その手の宝物は 僕には見えない
大好きだった子を 遠くから見てる
思いも伝えず 円の外の少年
そのはずれから ただただ笑っていた
流されて 変化もなくて
長い時間をかけて 着いた真ん中は
すでに誰かいて 少し目を閉じて
またひたすら笑う 嘘つきの
硬いお面を
きれいな蛍を捕まえて
入れた虫かごをずっと見ていた
ふわりと浮かぶ 儚いもの
その光の影は 朝には消えていて
残った残骸は 冷たい光だけ
見上げた彼を見下ろす
目の前には 小さい身体の子供
その彼の目に 映ったのは
ただ広がる 青の空と気付くのは
想い出と呼ぶ 遠い未来で
ガラスの向こうの誰かは
いつもひとりぼっちで
情けない顔をして 立っている
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