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狼男
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作詞 奏々 |
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濡れた掌が光る前に
月の明かりが見える前に
赤に染まる牙を隠して
森の奥へと歩いてゆく
これが定めと知りつつもまだ
抗い暴れる心の闇
朝日に照らされたあの時も
見えない振りして通り過ぎる
過ぎ行く季節の中で明日を想うあまり
もう今日は昨日
足跡一つ一つに込めた
悲しみの調べ
描いてきた世界は今や
黒の雫
知らないところで汚した
本当の命
それでも決めた
生きると
忘れてしまう時の中に
白黒画面のその中に
移り変わらぬ影だけが
美しい微笑みをくれた
果たせそうにない約束を繰り返すたびに
歯車は狂う
ため息一つ一つに足りない
夢の落書き
辿りついたここはすでに
傀儡の城
いつの間にか負った
浅い切り傷
それでも決めた
生きると
血は叫ぶ 声は枯れる
顔は笑う 嘘は続く
時は過ぎる 嘘は足りず
我慢できず 未だ死なず
掌一つ一つが掴んだ
明日の呟き
かすみ始めた目の前が
今輝く
傷跡一つ一つが知らせた
嘘の雷
描いてきた世界は未だ
黒の雫
忘れたつもりだった
罪の記憶
それでも決めた
生きると
やっと今気付いた
赤の光
だからこそ決めた
生きると
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