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夢か現か
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作詞 J'Soul (ジュゾウル) |
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ある晩白髪の老人が僕の手を見て言いました
『…あなた良ければこの私と、簡単な取引をいたしませんか?』
ほんの少しの未来と引き替えに 遊んで暮らせる金が手に入るのだと
ある晩白髪の老人が僕の目を見て言いました
ある晩白髪の老人が僕の手を取り言いました
『…あなたの時間を少しだけ、私にくだされば夢をあげましょう』
あなたの余った退屈の変わりに 望んだ全てを叶えてあげましょうと
ある晩白髪の老人が僕の目の中言いました
自由にならない『自由』など大した意味もないでしょうと
ある晩白髪の老人が薄笑い浮かべ言いました
平坦な平和に平凡な平穏 変えたいと思っても変える方法の一つも分からずに
安全な安定と安心な安穏 いっそ簡単な方法を選ぶのも一つの道なのかと
僕は何をするべきなのか 僕のしたい事が何なのか
答える事も出来ませんでした
ある晩黒髪の若者が僕の前に立ち言いました
『…どうもありがとうございます、もう一度やりたい事を探せます』
外車を停めた黒服の男に ひび割れた僕の手を取りご主人様だと
ある晩黒髪の若者が僕に微笑み言いました
ある晩黒髪の若者が僕を後にして言いました
『…願望を口にするだけで、周りが全てを叶えてくれますよ』
追いかけようとしてふらついた僕に 明るい声で無理はしないでおじいさんと
ある晩黒髪の若者が僕に手を振り言いました
『自由』を自由に探すのが『自由』の価値になるのですと
ある晩黒髪の若者が嘲笑いながら言いました
冷徹な冷笑に冷淡な冷酷 戻りたいと願っても戻り方すら一つも見つからず
奔走の奔流に奔放な本能 虚しい後悔の数を数えても一つも先はなくて
僕に何が出来るだろうか 僕の探すものが何なのか
今ならすぐに答えられるのに
細すぎる指には金の指輪が しわくちゃな顔には無数のシミが
走りたいときには高い車が 叫びたい夜でもかすれた声が
周りを見渡せば多くの顔が だからこそ僕には自由がないんだ
僕の捨てられないものが 僕の欲しいものが何なのか
迷いもせずに見つけられるのに
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