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ニセモグラ
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作詞 ログハウス |
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暗い方が落ち着くからと
潜り込んだ湿った穴ぐら
誰かの呼ぶ声も気にせず
地下深くまで掘り進んだ
一体僕は誰なんだっけな
初めからモグラだったような
馴染んだ場所で目を閉じていた
ここじゃそんなもん必要ない
同類とじゃれあって
慣れたらここも悪くないぜ
空の蒼さを思い出していた
真っ直ぐ見つめ返されるようで
逃げるように振り払っては
再び掘り出したモグラ
背中に触れたもう一匹が
これは何だと問いかけた
僕は誤魔化そうと隠した
一対の小さな羽
モグラは鳥じゃないぞと
からかわれるのも当たり前だ
空の高さを思い出していた
終わりがないようで怖かった
逃げるように笑い返しては
再び掘り出したモグラ
大空を飛ぼうとしていた
蒼く眩しい空を見ていた
僕はモグラ
言い張ってみたって
高く続く空を知っていた
ニセモノを演じてたのは
誰でもなく自分のため
飛ぼうとした昔さえも
忘れたふりして
穴ぐらに潜んだニセモグラ
空の蒼さを思い出していた
少し懐かしい痛みを感じた
羽はまだ動かせるだろうか
そっと目を開けて確かめてみた
真っ暗なままの穴ぐらでも
閉じた瞳とは違っていた
再び光を探せたから
大空を飛ぶには足りない
だけどきっと価値はあるだろう
この羽で届くその距離に
精一杯ばたつかせてみた
僕はきっとホンモノになれた
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