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SEASON〜unfinish love song
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作詞 Group.A |
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陽炎の向こうに乱立する高層ビルの下
熱くなったのアスファルトと水溜りと鳥の声
君から突然の引越しを告げられた夏の日
優しい言葉を掛けてあげられなかった受話器越し
僕らは少しずつ心も身体も
大人になってゆく
その途上には試練があると
初めて知ったんだよ
雨が降らないかなって僕はひとり呟く
急に部活をサボりたくなって柔らかな輪郭の雲を捜した
列車の時刻表を開いて細目で調べた
君の元へ続く旅路をメモ用紙に書き並べてポケットの中へ
何度もやりとりを
繰り返した手紙
何故だかいつも手紙ごしの君が
寂しそうに思えてしまう
季節は理不尽に急かすように冬を連れてきた
一駅ごとに雪で遅れる列車の中積もるのは不安な感情
時計の針が約束の時間を忘れさせようと悪戯
ふたりの距離を遠ざけてしまう吹雪に苛立ちをぶつけた
春と共に君がやって
来てくれたら良いのにと
呟きながらながら吐いた息で
くもった窓に小さなハート
春夏秋冬
忘れたことはないよ
春夏秋冬
忘れられなかったよ
ずっと待っていてくれてありがとう
大人びた唇に優しくキスを
した瞬間に頬が赤くなる
キスの前と後では変わってしまった
世界が僕らを包み込む
分厚いコート越しに抱きしめた
君の微かな温もりを僕は
どうすればいいのかな?分からないまま
“ただ、時間よこのままとまれ”そう願っていた
あれから君に逢うこともなくなってしまった
手紙のやり取りもメールのやり取りも極端に減った
今よりも距離が見えない壁に遮られてしまいそうで
互いに遠回りして出逢える路を捜しているのかな
もうすぐ桜が咲き乱れる
季節がやってくるのに
出す宛てのなくなった
メールを打つ癖が治らない
春夏秋冬
忘れたことはないよ
春夏秋冬
忘れられなかったよ
いつか永遠を共にする日を望みながら
踏み切りですれ違った君に似た
大人びた長い髪の女性(ひと)
振り返った瞬間に遮断機が下りて
舞い散る桜の中列車が行き交う
いつもふたりの間を遮ろうとする
運命の悪戯にも慣れて
忘れるべきなのかな?忘れたら駄目だって
言い聞かせ続けて歳月が僕を置いてゆく
春の桜
夏の花火
秋の紅葉
冬の雪
春夏秋冬
どんなスピードで
歩いてゆけば
もう一度
近づけるのかな
寄り添えるのかな
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