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影絵
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作詞 卓弥 |
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思い返されるのは ありふれた日常に
健やかに咲く大切な あなたの笑顔で
今日までのその日々に 憂鬱の一つも
零さないようにしていた その辛さを知れずに
夜闇に描かれた花火の色の様に
美しくはない 理解していても
風に吹かれて消えた幸福な時を
思い出してくれたらいいのに
二度と消えることのない 罪を抱き眠れ
未だ儚いあなたに贈る拙い言葉
今でも その胸に在るものが
笑顔交わした日々ならば あなたを手放したくない
木々が桜色に染まる あの季節までには
あなたのためを思い 見送る無力を
どうか 許してほしい 全てはあなたのため
良心を拒まなければ 重き罪は拭えないから
夜闇に描かれた花火の色の様に
浮かんでは消え 馳せる思い出たちが
あなたの犯した事を 疑わせるよ
募る想い 聞き耳立ててあげれば
二度と戻ることのない あなたに告げるなら
此処から逃げてしまおう そう言うだろう
今でも この胸に在るものは
笑顔交わした日々だから あなたを手放したくない
離れてゆくあなたへ 一つ願うとすれば
どうかあの日と変わらぬまま 笑っていて
もう戻らない背中を 見つめるしか出来ない
あの日より少し 大きくなった背中を
今にも滲みそうな両目で 静かに見送った
もう戻らない背中を もう帰らない笑顔を
日の当たらない場所で 忘れないでいてほしい
どれほど時が経っても 忘れはしない
幸福な過去を映す影を
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