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惨夢-zanmu-
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作詞 卓弥 |
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縋りつける妄想は容易く消えるけど
現実は立ちはだかり目に映り消えない
私の嘆きは痛い程こびりついているのに
もう誰の声もこの耳には聞こえない
脈打つ細い管は変わらずこの身にあって
いつまでも囲んでくれてた筈の温もりはもういない
足元には見慣れているワインレッドのレザー
両手には歪な色で染められた葛藤
震え恐れていた 暗闇よりも
映える情景は地獄にも似た 白昼の町
還れないの 戻れないの 取り戻せないの
消えたものが 多すぎて 目を瞑れなくて
好きな笑顔も 触れた出会いも 取り戻せないの
夢であれと 嘆いてみても 消えてはくれない
流れた涙の行き場も無く 枯れる時を経て
石礫で頭蓋割り終息を待った
薄れゆく意識の中 何度も悔やんだ
「如何にすれば救えただろう」
また一つと消え逝く息を見届けた
罪無き罪深きこの地はどう嘲笑う
盛る声を殺し 彩りを奪っても
物足りぬ様に未だ蠢く
受け入れるのも 掻き消すのも 気に留めないことも
平等なのに いつか知るのに 慟哭が止まない
多くの過去と 多くの未来 この地から消えた
帰らぬ人 今を何処で 過ごしている
吹く風は 変わらぬ風は 命を息吹く為にあるのですか
還れないの 戻れないの 取り戻せないの
消えたものが 多すぎて 目を瞑れなくて
好きな笑顔も 触れた出会いも 取り戻せないの
夢であれと 嘆いてみても 消えてはくれない
紡ぎ合わせた思いよ溢れるように募り
この地に再び彩りを息吹かせて...
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