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カフェテラス
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作詞 真栄田ヒトミ |
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あの交差点を右に曲がるといつもの小洒落たカフェがある
甲斐性無しで有名な作家はコーヒー一杯で原稿用紙と睨めっこしている
無口なマスターとなんちゃらっていう観葉植物
静かで落ち着いた雰囲気が案外人気になってるらしい
ある日の午後の昼下がり彼女は突然現れた
窓辺のテラスに腰掛けてケーキセットを注文していた
僕は彼女に恋をした
ケーキを頬張り微笑むそれがテラスの天使と思わせた
甲斐性無けりゃ度胸もないから
声かけることもできずただ見つめるだけだった
それから毎日例のカフェに通いつめた
原稿用紙は真っ白だったが僕の心はバラ色だった
いつもの席で彼女の来店を待ち望んだ
しかし彼女はいつまで経っても現れなかった
その日の午後の昼下がり彼女が突然やってきた
マスターとなにやら親しげに話し込んでなんとふたりはデキてるらしい
僕は魂消て目を丸くした
天使と無口が結ばれるなんて想像もしなかった
甲斐性無いけどお人好であったから
僕はふたりを応援しようと心に決めた
それから僅か3ヶ月ふたりはついに結婚をした
美人な若妻で有名になってカフェはたちまち繁盛したようだ
しかし僕の原稿用紙は相変わらず真っ白なままだった
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