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薔薇
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作詞 亘理のい |
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白い夏の光が
眩しすぎて顔上げられない
瞳の中暗くなる
「眩しすぎて暗くなることってあるのよ、本当よ」
写真立ての中君が笑う
真実だけを
明るい真実だけを求める時
悪夢が襲うのは
これと同じ原理だろうか?教えてくれよ
写真立ての中僕も笑う
ひとひらの花束の薔薇の花びら
「ローズの香り、ねえ、素敵でしょう」
君が言っていた
今日の入浴剤、そうだ、ローズの香りにしよう
今晩だけは君が
隣にいる夢を見させて
君の最後の顔は
笑っていたの?泣いていたの?
臆病な僕は
「こっちを向いて、目を見て、キスして、抱きしめて」
君の願いを噛み締めた夜
君に最後に口づけた日
唇噛んで思い出す
君が笑う気がして
「馬鹿ね、そういうことは早く言いなさいよ」って
怒ってくれないかもう一度
ひとひらの花束の薔薇の花びら
「あら、忘れ物よ、しっかりしてよ」
君の香りが
脳裏を過って離れない、好きなんだ、ごめん
「私のこと忘れて」
「別の誰かと幸せになって」
もっと一緒にいればよかった
なぜ秘密にしてたんだ
もっと抱きしめてあげればよかった
戸惑ったりして泣くくらいなら
ひとひらの花束の薔薇の花びら
「ローズの香り、ねえ、素敵でしょう」
君が言っていた
君の笑顔、君の優しさ、君の温もり、君の髪
君の苦しさ、君の悲しさ、君の律儀さ、君の指
全部受け止めようと思った
君はもういない
「私のこと忘れて、別の誰かと幸せになって」
最後の言葉が胸に刺さって
まだ取れないよ、ごめん
好きなんだ、ごめんね
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