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ふたりのり
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作詞 憂和 |
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もっと近くに
もっと近くに
願う気持ちばかりが空回り
ポケットの中の指が絡まった
夜道をゆっくりゆっくり歩いて
かかとが痛いのも
言い出せずじまい
ペースを合わせてくれる彼の隣
好きと言うには遅すぎて
手を離すには早すぎた
伝えきれない思いは
どこかの星に不時着して
誰にも見えない場所で
砕け散った
肩と腕の距離は近すぎて
心と心の距離は遠すぎた
言い出せなかった言葉は
自転車の荷台の上で
静かに静かに
崩れ落ちた
探り合う指の長さ
気持ちの形はお互いに
見知らぬ素振りで
歩き去った
もっと知りたい
もっと知りたい
感情だけが宙返り
当たり障りのない話題ばかり
出会うには早すぎて
離れるには遅すぎた
追った目線の行き先は
鉄格子をつきぬけて
砂場にうもれて
土の中へと延びていった
表情見るには暗すぎて
全てを見せるには明るすぎた
隠し切れない傷口は
空き缶の中に
ぐしゃぐしゃにつめて
ゴミ箱へ投げた
何かをするのには時間が足りなく
何もしないのには時間が余った
諦めきれないわがままは
紙飛行機に乗せて
2階の出窓から
飛ばした
落下地点は昨日の公園
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