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ペダンチック
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作詞 虹色サンダル |
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ある夏の日の 静かな湖畔で
水面を眺めながら 芝をむしりながら
小さな紙にまとめている
「今日も水面は揺れました」
胸ポケット 青黒いボールペン
水面を眺めながら カチカチ鳴らしながら
A6程度にまとめている
「今日も水面はきらめきました」
あなたがそうして生んだものは
テクノロジーでもロマンでもなんでもなく
燃えないゴミの その奥から拾った
ただの「チック」に過ぎないの
少し肌寒い シャツの裾を
まくるのやめながら 丸くなりながら
紙の何文字かを消している
「今日も 揺れました」
ボサボサの髪 白髪混じり
水面を眺めながら 頭をかきながら
A6の何文字かを消している
「今日も きらめきました」
わたしがそうして知ったものは
リアリティーでもドラマでもなんでもなく
遠い過去の その奥で見つけた
ただの「チック」に過ぎないの
あなたがそうして生んだものは
テクノロジーでもロマンでもなんでもなく
燃えないゴミの その奥から拾った
ただの「チック」に過ぎないの
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