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p.m 9:53
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作詞 結崎小夜 |
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君と手をつないで歩いた夜道
「遅くなったから、送ってくよ」
君の家とは正反対のバスに乗り込んで
あたし ちょっと浮かれてた
駅からどんどん離れて
寂しい街並み 住宅街
お母さんに見つかるって
いつもの1つ手前で降りて
君が帰るためのバス時間を見た
終バスはp.m 9:04
今の時刻p.m 9:21
どうしよう
頭の中真っ白になった
そんなあたしの手をひいて
君は歩き出す
君と手をつないで歩いた夜道
黙りこくったあたしに
君は何度も「大丈夫だよ」と繰り返した
その時、不意に浮かんできた最後の希望
あたしの降りるバス停から
系統が2つに分かれてる
もしかしたらもう1つの系統なら…
あたしがそう言うと
君は家に着く少し手前で足を止めて
あたしを残し バス停に向かった
祈るようにあたしは夜空を見上げて
唇を噛む
少しして君が戻ってきた
ゆっくりな足取り
あぁ、ダメだったんだ そう思った瞬間
「お前の願いが通じたのかな」
終バスはp.m 9:53
今の時刻p.m 9:43
あたしの目から涙が溢れる
君は大袈裟だと笑いながら それを拭って
優しいキスをくれた
少ない街灯に照らされた、あの時の君の顔
きっと一生忘れない
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