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魚の島。
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作詞 Acoco-mimi |
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泳げない人魚は
魚の島に行きたかった
どこか懐かしい景色が そこにはあったから
もうずっと 岸辺に座って待っていた
海の向こうに見える
魚の島への 渡し舟を
もうずっとずっと 長い間
船乗りが 彼女に言った
「お嬢さん、乗っていきなさい」
星の島や 音の島
行き先は色々だったけれど
彼女は どれにも 乗らなかった
いつか 魚の島へ行ける日を
まだどこかで 夢見ていた
それでも彼女は 知っていた
魚の島へは 一生
行くことは出来ないと
彼女の夢見る 魚の島は
本当はこの世には ないのかもしれないと
腰を下ろした岸辺も心地良く
打ち寄せる波の声も耳になじみ
もうこのまま 座っていようか
そう思い始めていた
もうこのまま 一生 このまま・・・
何年か過ぎたある朝また
一人の船乗りが 人魚に言った
「お嬢さん 乗っていきなさい」
遠い遠い場所へ 連れて行ってくれるのだと
星の島でも 音の島でもない
まだ名前もない 小さな新しい島へ
彼女を 連れて行ってくれるのだと
魚の島さえ
全く見えない 遠い遠い場所へ
彼女は一晩考えて 次の朝
虹色に染まる魚の島を眺めて3粒の涙を流し
船乗りと共に 海に出た
遠い遠い 見知らぬ島へ
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