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フェンスで遮られた青
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作詞 鮫 |
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学校の七不思議でもよく取り上げられている
13段の階段を駆け上がって
そのままの勢いでドアノブを回す
一昨年の卒業生が喧嘩してあいたらしい
床の穴ぼこに躓きそうになりながらも
走って外に出る
屋上はいつだって風が吹いていた
それはどの季節に来ても同じで
冬が風と一緒に雪まで降ってきて
友達が教室から空を眺めているのを眺めていた
教室ではうまく呼吸が出来ない
だから苦手
あんな息苦しい場所にいるなら
この青の真下に逃げ込んだ方がましだ
よく解らない呪文を吐き出す教師
自分の価値観を無理やり押し付けようとするエリカ
友達と喧嘩したときだけ頼ってくるトモ
みんな煩わしかった
だから私はこの場所に来た
そこから見える景色が
やっぱり遮られたものであっても
ここでは透明で在れる気がするから
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