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傍観者
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作詞 鮫 |
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傍から見ているだけの「その話」には
あからさまなヒールがいなくて
あからさまなヒーローもいない
ひとりぼっちのヒロインが 舞台の真ん中で泣いてる
ひとりぼっちで泣いてる
「少女漫画みたい」 何の気なしの言葉
君の心に刺さる 誰かの心ない言葉
「理想のカップルだった」 何の気なしの言葉
自然と過去系で語られる 誰かの心ない言葉
悪者がいたらよかった 誰かが悪ければ
どうしようもなかった 話に聞く限り
彼は彼女を愛してた 誰から見ても明らかだった
彼女は彼を恋うていた 傍から見ても明らかだった
あの子は彼を案じてた 彼はどうやら疲れていた
私は彼らが好きだった 見ているだけは 辛かった
彼女の伸びた背筋を見てた 傍観者の役目
ひとりぼっちのヒロインは 舞台に取り残されてた
ひとりぼっちの観客は エンドロールをただ見てた
彼は彼女を愛してた だけど彼は疲れてた
誰から見ても明らかだった 誰から見ても
彼女の伸びた背筋が折れる その時だけは
私は傍観者を脱ぎ捨てよう
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