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倒錯症
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作詞 九軒ハセヲ |
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揺らされて此の塔は崩れる 誇示してゐた青さも紫
予知してゐた震度に辺ばみ 全自動の呼吸器官に意識
共倒れ...さながら
全身を蝕むでゆく透明な水銀
息絶へた回路に鞭打つては 見間誤うた空に砂嵐
望遠鏡覗ひてゐた心境の変化 流動に必死で逆らつては
擦れ違ふ他人行儀にも緋色
積み上げて其の塔は天突(あまつき) 予期してゐた末路に暁
満ち足りた現実の入月(いりづき) 半手動の肺臓に苛付き
行倒れ...兼ては
妄想に費やした春夏秋冬
憤つた回路に雨降つては 見違へた夜の磁気嵐
桃源郷覗き込むだ自尊心(プライド)の脆さ 心境を必死で偽つては
振り返り目にも鮮明な紫陽花色
全身を蝕むでゆく透明な水銀
息絶へた回路に鞭打つては 見間誤うた空に砂嵐
喧騒を嫌つてゐた曲解な道徳心(モラル) 回想に必死で釘打つては
繰返へす嫌悪感と歴乱の花
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